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耐震基準とはを理解したい方へ?新耐震と旧耐震の違いと住宅選びの注意点

ノウハウ

井上 大輔

筆者 井上 大輔

不動産キャリア5年

吹田市出身、吹田市在住。宅地建物取引士として18年、2級建築士、2級建築施工管理技士として35年、数々の新築・リノベーション・リフォーム現場での工事に携わる。

住宅購入を考えるとき、多くの方が気にされるのが耐震基準です。
ただ、耐震基準とは何か、新耐震と旧耐震で何が違うのかは、少し分かりにくいですよね。
そこで本記事では、建築基準法で定められた耐震基準の考え方を、専門用語をできるだけかみ砕いて解説していきます。
昭和56年の基準改正を境にした新耐震と旧耐震の違いはもちろん、その後の2000年基準との関係や、中地震・大地震への備え方も整理してご紹介します。
さらに、これからマイホームを検討する方が、自分や家族にとってどの程度の耐震性を優先すべきか考えるヒントもお伝えします。
まずは、耐震基準とは何かという基本から、一緒に確認していきましょう。

耐震基準とは?新耐震・旧耐震をやさしく整理

耐震基準とは、建築基準法で建物の地震に対する安全性を確保するために定められた最低限のルールのことです。
地震の揺れによって建物が倒壊し、命や財産が失われることを防ぐ目的で整えられてきました。
国は耐震改修促進法なども通じて住宅・建築物の耐震化率向上を進めており、老朽建物の耐震性確保を重要な課題としています。
そのため、住宅購入を検討する際には「どの耐震基準で建てられた建物か」を確認することが大切です。

旧耐震基準の建物とは、建築確認がおおむね1981年(昭和56年)5月31日以前の基準で行われた建物を指します。
その後、1981年(昭和56年)6月1日に建築基準法施行令が改正され、新耐震基準が導入されました。
高島市や他の自治体の資料でも、昭和56年6月以降の建物を新耐震基準、それ以前を旧耐震基準として区分しており、耐震診断や改修の必要性を周知しています。
住宅を選ぶ場面では、この区分が耐震性能を考える出発点になります。

旧耐震基準では、中地震での損傷や大地震での倒壊に対する考え方が現在とは異なっていました。
一方、新耐震基準では「中地震ではほとんど損傷しないこと」「大地震でも人命を守るため倒壊・崩壊しないこと」が求められています。
国土交通省や各自治体は、旧耐震基準の建物は大地震時の安全性が十分でない可能性があるとして、耐震診断や改修を推進しています。
このように、中地震・大地震それぞれに対して求められる安全性の水準が、新耐震と旧耐震とでは大きく異なっている点を理解しておくことが重要です。

区分 対象となる建物 求められる安全性の考え方
旧耐震基準 昭和56年5月31日以前の建物 中地震での安全性中心
新耐震基準 昭和56年6月1日以降の建物 中地震無被害と大地震時倒壊防止
耐震診断・改修 主に旧耐震基準の建物 基準不足分を補う改修

吹田市の地震リスクと住宅選びの耐震基準の重要性

吹田市では、将来発生が懸念されている南海トラフ巨大地震や内陸の活断層による地震の影響が想定されています。
大阪府の被害想定では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、吹田市の震度は最大で「6弱」とされており、強い揺れへの備えが重要とされています。
一方で、津波による大規模な浸水被害は想定されていないと整理されています。
このように、揺れに対する建物の強さを意識した住宅選びが、吹田市では特に大切になります。

こうした地震リスクを踏まえると、住宅の耐震基準が新耐震か旧耐震かを確認することは、とても重要な意味を持ちます。
国土交通省は、住宅や建築物の耐震化を進めることで地震による死者数を大幅に減らすことを目標としており、耐震性の高い住宅の普及を重視しています。
揺れが強くなる可能性がある地域では、倒壊や大きな損傷をできるだけ防ぐことが、命を守るうえで欠かせない視点です。
そのため、住宅購入の際は、築年数だけでなく、どの耐震基準で建てられているかを丁寧に確認することが求められます。

また、どのような住宅を選ぶかは、家族構成や今後の暮らし方によって優先すべき内容が変わります。
小さな子どもがいる世帯や、在宅時間が長い高齢者がいる世帯では、地震時の安全性を最優先に考え、新耐震基準に適合した住宅や、耐震改修が行われた住宅を検討する価値が高くなります。
一方で、将来的な建て替えやリフォームを前提としている場合には、旧耐震の住宅でも、耐震診断や改修のしやすさを含めて検討する方法もあります。
このように、自分たちのライフプランに照らして、どの程度の耐震性能を求めるかを整理しておくと、住宅選びの判断がしやすくなります。

検討の観点 吹田市の特徴 住宅選びの着眼点
想定される地震 南海トラフ巨大地震など 強い揺れへの備え重視
被害の傾向 最大震度6弱、津波被害なし 建物倒壊や家具転倒対策
耐震基準の確認 新耐震か旧耐震かの違い 築年と耐震改修の有無確認
家族構成との関係 子育て世帯や高齢者世帯 安全性を最優先した選択

新耐震・旧耐震・2000年基準の具体的な違いと確認方法

まず、旧耐震・新耐震・2000年基準では、想定している地震の大きさや建物の揺れ方に対する考え方が異なります。
旧耐震基準は、おおむね震度5程度の中地震で倒壊しないことを目安としており、それより大きな揺れへの具体的な構造計算までは求められていませんでした。
一方で、昭和56年6月1日以降の新耐震基準では、震度5強程度の地震でほとんど損傷しないことに加え、震度6強から7程度の大地震でも倒壊・崩壊しないことが求められています。
さらに、平成12年の改正による2000年基準では、特に木造住宅を対象に、地盤調査の義務化や、接合部に用いる金物の規定、耐力壁のバランスよい配置などが明確に定められ、より実際の被害経験を踏まえた耐震性向上が図られました。

つぎに、自宅や購入を検討している住宅が、どの耐震基準で建てられているかを確認する方法を押さえておくことが大切です。
基本となるのは建築確認日や建築年月日であり、一般に昭和56年5月31日以前に着工した建物は旧耐震、それ以降に着工した建物は新耐震とされています。
より正確に知りたい場合は、建築確認済証や検査済証、設計図書などから構造の種類や確認日の記載を確かめる方法があります。
こうした書類が手元にない場合でも、役所の建築担当窓口で閲覧できる場合がありますので、購入前に売主や仲介担当者を通じて確認することが重要です。

さらに、旧耐震の建物であっても、適切な耐震診断と耐震改修を行うことで、現行基準と同程度まで安全性を高められる可能性があります。
国土交通省や地方公共団体は、耐震診断や耐震改修工事に対して補助制度を設け、古い住宅の耐震化を後押ししています。
木造住宅では、日本建築防災協会が示す診断・改修方法に基づき、上部構造評点を一定以上に引き上げることなどが目安とされています。
特に旧耐震の住宅では、壁の量や配置、接合金物の補強、基礎の補修など、建物全体のバランスを踏まえた改修計画を立てることが、耐震性向上のポイントになります。

基準区分 想定する主な地震 主な構造上のポイント
旧耐震基準 震度5程度の中地震 中地震で倒壊防止
新耐震基準 震度6強〜7の大地震 大地震でも倒壊防止
2000年基準 大地震を踏まえた設計 地盤調査・接合金物強化

吹田市で安心してマイホームを買うための耐震チェックリスト

吹田市で安心して住み続けられる住まいを選ぶためには、まず候補となる住宅の耐震性能を把握することが大切です。
国土交通省は、住宅の耐震化を進めるうえで、建物の構造だけでなく地盤や周辺環境も含めた総合的な確認を促しています。
そのため、購入前には「耐震基準」「地盤の状況」「公的なハザードマップ」の3点を事前に確認し、どの程度の揺れに備えられる建物なのかを整理しておくことが重要です。
こうした情報を早い段階で集めておくと、候補物件の比較や資金計画も立てやすくなります。

次に、実際の内見では、新耐震か旧耐震かにかかわらず、建物の劣化状況や補修の履歴を丁寧に確認することがポイントです。
国土交通省は、耐震改修を行う際、上部構造の強さだけでなく、基礎や地盤が安全であることも条件として挙げています。
内見時には、基礎部分のひび割れ、外壁の剥離、雨漏りや配管まわりの腐食などがないかを目視で確認し、気になる点は売主や仲介担当者に修繕歴の有無を必ず質問することが大切です。
こうした確認を重ねることで、図面だけでは分からない実際の耐久性や維持管理の状況を把握しやすくなります。

それでも耐震性に不安が残る場合には、早めに専門家へ相談することが安心につながります。
国土交通省は、耐震診断や耐震改修に対して、国と地方公共団体が連携して補助制度を用意していることを示しており、費用面の負担を軽減できる可能性があります。
相談の際には、建築年月日が分かる資料や図面、これまでの修繕記録などを整理して持参すると、旧耐震か新耐震かだけでなく、具体的な補強方法や費用の目安についても助言を受けやすくなります。
購入を急がず、必要に応じて耐震診断や改修の検討を行うことで、長期的に安心できる住まい選びにつながります。

確認項目 主なチェック内容 確認の目的
耐震性能 建築年と耐震基準区分 想定地震への強さ把握
地盤状況 地盤種別や造成履歴 不同沈下や液状化の懸念
劣化状況 基礎や外壁のひび割れ 耐力低下の有無確認
公的支援 耐震診断補助の有無 改修費用負担の軽減

まとめ

耐震基準は、地震が起きたときに建物がどこまで安全でいられるかを定めたルールです。
旧耐震か新耐震か、さらに2000年基準かによって、求められている安全性や建物の強さは大きく変わります。
この記事でご紹介したチェックポイントを押さえることで、ご家族に合った安心できる住まいを選びやすくなります。
「自分の検討中の家は大丈夫かな」と少しでも不安を感じた方は、ぜひ当社へお気軽にご相談ください。
物件ごとの耐震性の見方や注意点を、わかりやすく丁寧にお伝えいたします。

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